漢方や健康食品に利用されている高麗人参は、朝鮮人参やオタネニンジンなどとも呼ばれています。紀元前より利用されてきた生薬のひとつで、ウコギ科のトチバニンジン属の多年草の根の部分を乾燥させたものが健康に良いとして利用されています。加工法にも様々な種類があり、その違いによって呼び名も異なっています。白っぽい根をそのまま乾燥させたものを白参、蒸してから乾燥させたものを紅参と呼びならわしています。一般的には紅参のほうが健康効果が期待でき、高価だと言われています。通常2年から6年経過した根が利用されているようですが、5年以上のものは特に良品だとわれており高価なようです。漢方における薬膳の食材としても利用されており、滋養強壮、疲労回復や免疫力向上などの作用が期待されています。
疲れが蓄積し、体力が低下してきたと感じる際には、摂取してみると良いそうです。摂取方法としては、薬膳茶やサプリメントなどが便利かもしれません。漢方薬局などには、根を輪切りにして乾燥させたものも販売されています。比較的くせがない味なので、普段から用意しておいて、カレーなどに入れてみるのも趣が変わって良いかもしれません。また、ストレスなどによる心理的な疲労にも効果があると考えられています。胃腸の調子を整え、食欲を回復させる際にも漢方では利用されています。代表的な有効成分はジンセノサイドと呼ばれるサポニン配糖体やビタミン、ミネラルなどです。含まれている様々な成分が複合的に作用して健康効果をもたらすと言われています。末梢血管を拡張する効果などもあるそうで、冷え性や虚弱体質の人も積極的に摂取したい健康食品のひとつとなっています。
根を丸ごと入手することも可能なようです。常用する際には細いひげ根などを購入し、薬酒にするのも良いかもしれません。薬酒は摂取方法として活用しやすいもののひとつと言えます。ただ、そのままでは苦味があって飲みにくいという人もいるので、甘味を加えたり、他の果実酒などで割っても良いでしょう。乾燥品をそのまま利用したりもできますが、健康維持のために摂取するのであれば、やはりサプリメントのほうが便利かもしれません。粉末状のものやエキスタイプなど摂取方法も選択できるので、続けやすいものを選ぶと良いでしょう。美容の面でも高価があると言われており、シワやたるみなどを改善し、なめらかな肌になることも期待できるそうです。